(E),(F),(G),(H)の写真は民家の屋根や土壁の窓を撮ったものです。
今回の作例写真は、屋根の茅や民家の板、障子、土壁などそれぞれが持つ材質の感じが35mmと中判でどう違うか試すため 、細密描写を考えて、全てF16まで絞り込んでいます。
中判カメラを買う多くの人は、美しい風景写真を撮りたいと言う理由で始めるそうです。中判カメラはファインダーが大きく見易い分、隅々までピントや構図に神経を行き届かせて、じっくりと撮影するのに向いています。風景写真では、水や雲の流れ、光線の状態や風の強さなどを計算に入れてチャンス待ちをして撮る事が非常に多くなります。35ミリ1眼レフカメラは標準レンズとして、50mm前後のレンズが付いていますが、6×6判や6×9判のカメラは、それより焦点距離の長い80mm~100mmと言うレンズが標準玉として付いています。その分、被写界深度と言って、ピントの合っている範囲が狭くなるので、絞り込んで使うことになり、スローシャッターを切る機会が多いと言えます。
35ミリカメラに比べれば、大きく重く嵩張るのが中判カメラ。だから、中判カメラを使うには三脚の使用が基本になります。一旦決定した同一の構図の中で、フィルター操作によって雰囲気の違う作画を作り出すことも、しっかりとした三脚が有ればこそ出来る事です。
ブレの無いピントの良い写真を作るとともに、撮影の色々なテクニックを適えてくれる便利な道具が三脚です。どうぞ、三脚を良きパートナーとして中判カメラの魅力を存分にお楽しみください。 |