三脚部会タイトル
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このページは、一般社団法人 日本写真映像用品工業会・三脚部会の活動内容を発信する事を目的として開設したものです。
三脚使用上のマナー|三脚について三脚の使い方(ビデオ)三脚使用上のご注意
三脚を使った作例と解説三脚についてのQ&A三脚に関する団体規格
三脚を使った作例と解説
 

撮影のマナーについて・・・

三脚を使用する撮影に限らず、カメラマンの「マナー」の問題は、「社会常識」の問題でもあります。咲いている植物を傷めてしまったり、田畑を荒らしたり、立ち入り禁止の所へ入ったり、線路に降りて撮影したり、「写真撮影のマナー」以前の問題でもあります。撮影の行為が人の邪魔になっているか、人の迷惑になっているかを配慮出来ないことが、三脚禁止だけでなく撮影行為そのものまで禁止される事態にも繋がり、実際、撮影禁止の寺院なども多くなっているようです。一部の人たちの迷惑行為が、写真の楽しみを奪ってしまう結果になるのです。撮影のモラルとマナーについて考え、他の人に配慮することを心掛けながら、素晴らしい写真の世界を楽しみたいものです。

 

カメラマンが多く集まるような人気撮影地では、三脚がずらりと並び、三脚を設置する場所を探すにも苦労してしまいます。このような時には往々にして場所取りのトラブルも生じやすいので、お互いに気持ちよく撮影できるよう、譲り合う事が大切です。
撮影開始までに時間がかかる場合、三脚を置いたままにして場所取りをしていませんか?三脚から離れないようにし、広げたまま放置することは避けましょう。また、やっと確保した気に入った場所でも、撮影が終わったら速やかに場所を譲り合いましょう。同じ場所での三脚を設置しての長時間の占拠は、「撮影が出来ない」「景色が楽しめない」「三脚につまづいてケガをした」などにならないよう注意するべきでしょう。撮影には必須の三脚でも周りの人には邪魔ものだったりします。混雑時の写真撮影時のトラブルは、三脚にまつわるものがとても多いのです。

 

狭い通路で三脚を広げたままでは他の通行人に迷惑になります。撮影に夢中になってシャッターを切り終えるまで通行人を待たせた事はありませんか?
道を占拠して往来の邪魔にならないよう配慮し、混雑時は三脚使用を控えましょう。この写真の場合は、道が広く、混雑もゆるいのでセーフでしょう。

 

危険な場所で撮影することは、万が一事故になってしまった場合、本人も大変ですが、無関係の人たちに迷惑が及ぶことになります。足元や周囲の状況をよく確認し安全に十分配慮して撮影しましょう。

 

花火会場での撮影では、三脚を立てられたため後ろの人が花火を見ることが出来ない、というクレームも発生します。目の前に高い三脚を立てられたら、美しい花火を気持ちよく楽しむことができません。三脚を立てて撮影する場合は、自分の後ろに花火を見る人がいないような場所を選ぶなど配慮したいものです。
また、暗い中で撮影するため、周囲の人が三脚に気付きにくく、足を引っかける可能性も高くなり、大切な機材を守る意味でも撮影ポジション選びは注意が必要です。

 

高所から展望する夜景は美しく、三脚を使用すれば美しい作品を撮る事が出来ますが、夜景の素晴らしいところは夜景を見る人で混雑することも多いため、ビルの屋上や展望室では三脚使用禁止となっている所が多いのです。撮影の場合は三脚使用禁止かどうかをしっかり確認しましょう。

ビルの屋上で三脚を使用し、夜景を撮影しているシーンです。夜間の撮影では足元が見えにくいので、三脚の使用が許可されている場合でも、特に周囲に人がいる時の三脚使用では、足をぶつけられてしまう恐れがあります。 また、いつまでも1ヶ所に留まって人の観賞の邪魔になることが無い様、注意したいものです。

 

駅のホーム上での撮影

鉄道駅のホーム上での三脚の使用は、ホームを利用している人にとって邪魔になることも多く、三脚にうっかり足を引っかけられてしまったり、歩行者が脚につまずいてしまう恐れもあります。
このため、駅のホームでは三脚の使用を禁止していることも多いのですが、人が乗り降りするホームに三脚を開いて立てることは、一般の乗降客にとっては迷惑になるだけでなく、事故につながる可能性もあります。
たとえホームでの三脚使用が禁止されていなくても、周囲に人がいるときは三脚使用を避けることをお勧めします。

 

踏切・線路敷地付近での撮影

線路敷地内に入って三脚を据えて撮影することは鉄道関係者に迷惑がかかる上、危険を伴うので絶対にしてはいけません。

また、撮影に夢中になるあまり、鉄道の造作物に乗ったり、よじ登るのは事故となる危険があります。踏切付近は人や車の通行の妨げにならないよう配慮し、また通る車の安全確認の邪魔にならないような場所を選んで撮影ポジションを決めましょう。踏切付近は狭いことも多いので、場所を譲り合って気持ちよく撮影が出来るようにしたいものです。

 

可憐で美しい花はとても人気のある被写体です。ただし撮影の際は、花を傷つけるような行為は避けるよう注意したいものです。柵で仕切ってあったりロープで進入禁止となっているような所では、その中へ足を踏み入れたり、撮影に夢中になるあまり、たとえ1本でも三脚の脚をその中に入れて撮影することは違反行為で、決して行ってはいけません。また禁止区域内でなくても、撮影により植物を結果的に痛めてしまう行為は避けるべきです。
植物は生き物ですし、カメラマンの独占物でもありませんので、大切にしてあげたいものです。

マナー違反です。これでは花や根を傷めてしまいます。

注意したら、仕切りロープの外側から撮るようになりました。これなら問題ありません。

 

たとえ柵が無くても三脚の脚を畑の中に立ててしまったり、畑に立ち入ることは決してやってはいけません。大切な作物を傷め、田畑を荒らしてしまう行為です。田んぼの畦道も同様で、三脚の穴や凹みが残ってしまい、農家の方々への迷惑行為となります。出来るだけ畑から離れて撮影すれば、迷惑をかけることはありません。同様に、公園の花壇での撮影や、温室内での撮影でも同じことが言えるでしょう。撮らせて頂いているという謙虚な気持ちで、迷惑をかけることが無いよう心がけましょう。

これはマナー違反です。作物を傷つけ、畑にとって大切な土まで踏み荒らすことになります。

このように畑や作物から離れていれば良いのですが、通過する車や周囲の人にも十分配慮しましょう。

 
 

鳥の撮影やバードウオッチングでは、同じ場所に長く陣取ったり、撮影が終わっても三脚やスコープをその場に置きっ放しにして他の人が楽しむのを妨害する事などが無いようにしましょう。
特に、何人かで場所を占拠して動かず、仲間うちで長いおしゃべりをして人を寄せ付けない行為や、人が通る狭い場所に大きな三脚を据えて長く居座る事などはマナーに反する行為で、避けたいものです。
一部の人たちの心無い行為が、楽しみで訪れた人たちの楽しみを奪ってしまうことになり、カメラマンが悪者にされてしまう結果となり、三脚禁止や撮影そのものまで禁止、などの事態になってしまう可能性があります。

 

三脚を持っての移動は、周囲に気を付けましょう。人のいるところで三脚を横にして担いで歩くと、人にぶつけてしまったり、周囲の物にぶつけてしまい、カメラを破損してしまったりすることがあります。
撮影ポイントを移動するのに、その都度三脚をたたむのが面倒なため、脚を伸ばしたまま肩に担いでいませんか?他の撮影者がいるところでは迷惑になりますし、ぶつけてケガをさせてしまう恐れもあります。面倒でも脚を縮めて移動し、三脚を垂直に立てるように抱えて移動しましょう。
また、カメラが三脚から外れて落下し破損してしまう恐れもありますので、移動の際はカメラを三脚から外して歩くのが安全です。

写真のように、カメラを雲台に装着したまま移動していると、万が一カメラが雲台から外れて落下した場合、大事な機材を破損してしまうことになります。三脚を持っての移動の時は、カメラを雲台から外して移動することをお勧めします。また、三脚を縦に抱えて移動すれば、周囲への迷惑が避けられます。人が多いときは面倒でも脚を縮めて移動しましょう。

 
「三脚を使った作例と解説」① NEW!については、こちらをご覧ください。
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