結 果 発 表 ( 2021 発表 )
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この不思議な世界は、丸い突起の付いたガラス越しに街角を撮影した風景だそうです。丸い突起がいろんな角度を写し込むレンズになっているのでしょう。晴天だったのも幸運で、通りがかった女性の日傘がポイントになり、まるで水玉が降っているようにも見えます。空以外を単色にしたのも迷宮の世界へ誘っていますね。
春の風物詩であるイカナゴ漁へ出る船。その光跡を長時間露光で撮影されました。人の営みを光跡にするとこんなにも美しいのかと見惚れます。どんな作品にしたいかを思い描きながら、きっちりと船が描く軌跡を確認して、構図を決めて撮られたのでしょう。色合いも美しく、光跡写真の魅力を最大限に発揮されています。
長年、コミミズクを撮影されていて、奇遇にも友人のビデオカメラに止まったそうです。想像を超えた出来事に居合わせるのも才能のうちですね。突然とはいえ、背景のボケや色合い、構図もなかなかです。吹き出しをつけたくなるコミミズクの表情もユーモラスで、とても面白い作品になりました。
旭岳山頂から撮影された神秘的な星空。5月でも冬のフル装備で登山され、苦労の末に撮れた壮観な絶景。澄んだ空気が伝わります。山脈や遠くの街灯りも入れて星空を引き立てました。フィルターを使用して、全体のトーンを統一させています。アイテムも駆使されて、撮りたいイメージを見事に描きました。
穏やかな日本海の夕景に心癒されます。雨が上がり、風が止んだときに撮影されたそうです。太陽は隠れていますが、複雑な雨雲に夕日が屈折し、波にも光が反射して、沈む太陽の残光にうっとりします。フィルターを使用して、フラットに全体の調子を整えたので、静寂な特別感が演出されました。
極寒の1月に数時間の雪待ちをして撮れた作品です。雪がなくとも美しい構図ですが、人気スポットのよくある写真になってしまいがちです。そこで、雪待ちを決めて、自分の描く世界を諦めず、他との差をつけるためにも待機した時間が報われました。降る雪があることで、風景の奥行きが出て、物語性のある写真になりました。
小舞子海岸が荒れて、海岸沿いの道は燃えるような夕日に包まれています。日常が異空間になっている強烈な印象の景色ですね。果てしなく真っ直ぐに伸びた道を中心にしたことで、先の見えない怖さを感じます。無人だったのも幸運で、「油断したら目の前の景色に呑まれる」感覚が、写真に写り込んでいます。
祖父の兄が亡くなり、通夜へ向かうため準備をする祖父と祖母。声をかけずに撮られたそうですが、鏡の中の表情は、上質な映画のワンシーンのようです。祖父の背後にカーテン、祖母の背後には襖があり、ふたりのシルエットを繊細に描いています。廊下に飾られた造花が光が透けて、枯れないふたりの時間を伝えています。
初夏の青々したスギナを撮影されました。ぎっしり生えている様子が“林”のように見えたそうです。ありきたりにならないようにモノクロにして加工をされたことで、スギナの根本が発光しているように見えて、より生命力を感じます。自分の感じたスギナの勢いをどう表現したら伝わるか、思案された成果です。
夕方に井の頭公園で友人を撮影。「なんとなくヒトの人生って短いんだろうな」と思い、その日撮ったものとコラージュされたそうです。人生も陽が沈むように終わりがあります。生きている日々は尊く美しい。そんなシンプルな気づきが、作品のディープさになっています。秋から冬へ移り変わる10月の一瞬が写っています。
見つめ合う視線が一直線。猫の目線までカメラを下げて撮られているので、見ていると猫になった気分です。ぎゅっと詰まった猫の世界ですが、水溜りに映った空を広くとったことで抜けのある写真になりました。地味な色合いですが、路も清潔感があり、可愛い被写体に恵まれましたね。雨上がりに散歩中のご近所の猫だそうです。
精進峠の絶景の朝日。青白い夜の山脈を超えて、足元の木々が朝日に染まっています。太陽は厳かで、手を合わせたくなる神々しい風景。雄大な景色ですが、縦位置にしたことで、遠くの富士山の存在感や視線の高さも出せました。雪が降る暗闇の中、精進峠まで登山された苦労が吹き飛び、目が覚める絶景になりました。
幻想的な蛍の光跡写真はかなりの応募がありましたが、至ってシンプルな一匹のほたるが新鮮に見えてロマンを感じました。暗い背景に緑の濡れた葉がキラキラと輝いています。そこにリアルなほたるがほわんと光を発し、手を差し伸べたくなります。雨の日にやっと見つけた喜びがこちらにも伝わってきます。
奈良公園で光芒の森に立つ牡鹿。なんと美しい姿でしょう。モノクロにせず、緩やかに彩度を抑え、色を少し残したことで、リアルさを打ち消していません。手前のピントがしっかりきているので枯葉をガサッと踏み、そこに現れた感覚があります。背景のぼかし具合や森に差し込む光の束が、鹿の存在感を押し出しています。
一度は行ってみたい北海道の春国岱。刻一刻と変わる空模様を逃さず、禍々しいほどの真っ赤な空と倒木が独特の世界を表現しています。遠くの木々の高さと中心の倒木の枝先の高さを合わせ、空の空間を邪魔しないように配慮がされています。広大な場所でこれだと思うポイントを諦めず、タイムリーに撮られました。
子狐が茂みに隠れています。信じられない植物の大きさですが、北海道では、フキもシダも人間の背丈より高くなるものがあるので、子狐にとっては、絶好のかくれんぼの場所です。興味津々にこちらを見つめる眼差しにきゅんとします。曇天のフラットなライティングだからこそ、絵本のような世界観が完成されています。
長崎の旅の終わりに、家とは反対へ高速を走らせ、夕景を狙って撮れた写真だそうです。夕日としては色が落ち着いていますが、空や池のグラデーションは限りなく澄んでいますね。空と海が溶け合う色合いは絶妙です。「旅の終点地」ですが、清々しく、ぽんぽんと石を飛ぶ少年少女の未来に続く「旅の始まり」を感じます。
アサガオを撮ろうとしたら、しぼんでいたそうです。すると、中から蜘蛛が顔を出しました。アサガオは、しぼんで個性的なフォルムになり、丸まって色のボリュームが増したことで、蜘蛛の可愛らしさが強調されています。背景のグラデーションもシンプルで美しく、マクロレンズ使用で蜘蛛の表情もまじまじ見れました。
ふわっと穏やかな雰囲気の中、キリリとした表情のスズメにギャップ萌えします。蓮の花びらが右側に乱れていますが、前ボケのうっすらとした色の葉を少し入れたことで、バランスがとれています。浅いピントで、動きのある撮影は至難の技。写真に対する情熱を一枚の美しい作品に感じられます。
今では珍しくない水滴のテーブルフォトですが、この作品の完成度に感心します。綿帽子がダンスをしているように見えますね。全体の構図、ミリ単位の配置、色のライティングなど、正解のない自由な世界にご自分の美意識を集中させました。試行錯誤しながら納得した一枚にセンスが光ります。
色がとても美しいカワセミですが、モノクロになっても特徴である長いくちばしのシルエットを印象的に見せ、カワセミだとすぐわかります。雄が雌へ求愛給餌している場面だそうですが、背景の池が逆光で明るく、見せたい場面を浮き立たせています。陰影のある枝もモノクロだからこそドラマチックですね。
港に住む野良猫たち。猫で太陽を隠したことによって、逆光で毛は輝き、猫の顔が見えません。どんな風貌なのだろうと想像させます。見上げるように撮った野良猫たちのシルエットは、まるで港の用心棒のように勇敢な姿に見えます。猫でも、野良猫ならではの生き様がシルエットに現れているような作品です。
全身に水滴をまとったトンボの美しさに目を見張りました。ですが、水滴ではなく放射冷却現象で凍ってしまったトンボだそうです。構図としては、余白がアンバランスですが、気になりません。それだけ、被写体に強烈な魅力があります。トンボが枯れた花に止まっている姿は尊く、考えぬかれた彫刻のようです。
狙い通りに、影をつれたライダーが光に入った瞬間を撮影。他の通行車もなく、ドラマチックな1枚です。標示が道路を埋め尽くす場所を選んだセンスに脱帽します。そして、春日部の春日の下に差し込んだ光で、春に撮ったのかと想像も膨らみました。偶然を味方につけて、構図も色も、とてもクールな作品です。
川を入れた日常の風景を虚構の世界に創作。画像を合わせ鏡のようにして、川がY字路の水路になり、中心に軍艦のような迫力ある島が出現しました。そこだけに陽が射し、整然とした風景の緊張感が、美しくも怖さのある独特の異空間になりました。赤い服の方が対で両側を歩く姿もSF的で、想像を膨らませる作品です。
多くの映画やドラマ、アニメのロケ地で有名な下灘駅。縦位置に撮ったことで、構図が漫画の印象的なワンシーンに見えます。フィルターを使用し、コントラストを抑えたことで、白い光に包まれ、アニメの世界のようです。清々しく風に吹かれている様子はリアルに気持ち良さが伝わり、現実と二次元の間の作品になりました。
夕暮れに東京新丸ビルより、富士山を撮影。色合いを上手に配置し、インパクトのある作品になりました。下部の黒く潰れた部分は皇居の森で、森とビル群に囲まれた赤い富士山。富士山を中心に、フラットな黄色い空が一面に広がり、日本のシンボルである富士山の特別なパワーと開放感をかもし出しています。
雪が解け落ち、赤い屋根がポツンと雄大な景色に顔を出しました。構図に安定感があるので、小さくとも赤い屋根に注目し、愛おしく見えて心が温かくなります。他の人と同じ場所で撮影しても、違う見方を探ぐり、こう撮りたいと思ったら、自分の美意識が満足するまで苦労を厭わないと写真が語っています。
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