結 果 発 表 ( 2020 発表 )
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大切に使われ続けているクーハン。乳児の目線と同じ高さから、主体を画面中央に置き、シンメトリー構図で安心感を出しています。屋外の明るい光は優しさと未来を想わせ、穏やかな幸せに包まれた雰囲気を感じるのです。
創造性に満ち溢れる赤と青の世界です。粗い画質が印象度を高めた要因で、火花が飛び、浮かび上がる3つの生命体はどこからやってきたのでしょう?強烈なインパクトを放つ、謎多き世界です。
荒涼とした風景に、生きる大樹が圧倒的な存在感を放っています。逆光の空がドラマチックで、モノトーンで表現したことも鑑賞する者を刺激します。丁寧に仕上げたプリントで、じっくりと眺めてみたい作品です。
試合に勝った選手たちの笑顔と、悔しくて下を向く選手もいる相手チーム。地区大会の決勝戦だったそうです。遊びたいことを我慢し、両チームとも猛練習を重ねたことでしょう。たくさんの人間ドラマが浮かんできます。
じつに素敵なシチュエーションに出会われています。逆光の輝きや透明感、秋色の温かみが効いています。紅葉を挟んで写真を撮り合いっこする、着物姿の女性のほのぼのとした会話が聞こえてくるようです。
まずライティングのよさが光ります。陰影が生まれて立体感があり、道具類が整頓された工場のなかに立つ男性の凛々しい姿に引き込まれます。人間も工場も、刻まれた年輪が渋さと重みを与えているのでしょう。
長時間露光によって浮かび上がるのは、渦を巻く花筏の風景です。ライトアップされた庭園と見事にマッチして、現実の風景から乖離した、幻想的な世界へと誘います。シャッター速度の選択が巧みです。
私たちの身体は半分以上を水が占めています。いのちの源である水をすくう、透明感に溢れる世界に心動かされました。描写がなんとも繊細で、水だけではない、ほかの何かをすくっているようにも見えたのです。
鉛色の雲で全貌は見えませんが、そびえ立つ山をバックに、馬の群れが荒野を駆け抜けて行きます。スケールの大きな自然風景で、アイスランドで体感した地球の鼓動は、日本とは異なるものでしょう。
スクスクと成長し、色鮮やかな花を咲かせる向日葵に囲まれて、少女2人の表情がなんとも可愛らしいです。天真爛漫な無邪気さに溢れ それは飾る必要のない、写し手との深い関係があってこそだと思います。
瞬間的にドキッとした作品です。まず視線を覗き見たくなり、そして果実をくわえる口元へ。下からの赤い照明が異様な気配を醸し出すのでしょう。シャッターを切ったその後の行動が気になります。
ポジショニングの決定が素晴らしく、ひらひらと扇子が舞う姿に美しさを覚えます。色鮮やかな木々の緑が背景で生き生きとしています。さらに、人物に木漏れ日が当たっているのでいっそう強調されました。
ファンタジックな作品です。真ん中に写るのは水滴の跳ね返りでしょうか。暗い部分がまったくなく、透明感のある彩りが美しいです。小宇宙が広がる、独特な写真の世界へと引き寄せられます。
アメリカの廃墟を写しています。写真の面白いところは現在だけではなく、過去や未来を観る人が想像できることです。無人であり、無垢な色に近い風景からは、ゆっくりと清浄されて行く土地の姿を感じます。
カマキリの幼虫に羽根はまだなく、緑色の葉っぱと同色でうまく溶け込んでいます。収穫されたニンジンとの組み合わせで、前後をぼかした描写も優しく、小さな世界が伝わってきました。
瞬間の美しさに引き込まれました。超高感度に設定し、勝負を決める一瞬を逃さないよう連写したそうです。暗く沈んだ室内のなかから、踏み出した体のライン、しなる剣を浮かび上がらせています。
氷を駆ける音が聞こえてくるような、カッコいい作品です。朝日に向かって滑る動きや、選手のシルエットを輝く氷が強調したりと、光を読み、ローキーで表現したことが印象度を高めました。
海には不思議な生きものがたくさんいて、海藻に擬態したこのタツノオトシゴの仲間も見事な姿をしています。不安定な水中撮影でもピントがシャープで、光の当て方もよく、美しい黄褐色が再現されています。
明るみ出した東の空と整列する車両。輝度差のある場面ですが、ハーフNDフィルターを上手に用いて、一日が動き始めようとする早朝のムードを漂わせました。素敵な場所を発見しました。
人気の撮影スポットとして賑わう浜辺ですが、ポーズを決める人物を主体にせず、アクセントとした点がよいです。いく筋もの飛行機雲が広がる美しい空の彩りに視線が向かい、この開放感が気持ちよいです。
冬の澄んだ空気感が伝わってきます。期待を胸に山を登られたと思いますが、素晴らしい風景に巡り合いました。秀麗な富士山を画面中心に配し、樹氷を組み合わせたダイナミックな作品です。
俯瞰する視点が斬新で、作者が語る水の「静と動」が写し出されています。あえて広い範囲を写し出さず、センスの光るフレーミングです。額装して部屋に飾り、いつまでも眺めたいと思わせます。
この火祭りを撮影した作品はとても多く寄せられました。燃えさかる炎と火花、人物を取り入れ、画面構成だけではなく、色と階調の再現がうまいです。臨場感に溢れる描写で作品に引き込まれます。
普段の生活しているなかで起きている、何気ないものを見つめる感性の鋭さが出ています。人工的なアイスクリームの色が目に引きますし、溝に沿って流れる直線ラインも意味を持っているように見えてきました。
庭のデッキでお昼寝でしょうか。無防備な仕草と表情で、見ているとほっこりしてきます。カメラの高さを猫と同じにしたのがよく、柔らかな光とボケ描写が相まって、穏やかな日常を感じます。
疾走する白馬の上で鏑矢を射る瞬間を写真に収めています。カメラの方へ向かってくる動きでもしっかりピントを合わせ、フレーミングに隙がありません。桜花が舞い散る姿も写り、麗しさを感じた一枚です。
田均しの風景です。お米は日本の食文化の中心であり、先祖代々、受け継がれている水田は全国各地で見ることができます。自然とともに生きる、日本人の原風景と言える営みを見つめたことが素晴らしいです。
橋の欄干にクモの巣です。デザイン性の高さも魅かれた要因で、あるじのクモはそれぞれ違うのかもしれません。細かな霧は水滴となって連なり、静寂を誘う沈んだ色の中で輝いています。
撮り直しはできない、本番のみの緊張する撮影です。イメージを高め、適切な露出で撮影されています。ロケットの光跡といくつもの星が線となって現れ、壮大な宇宙の広がりを感じます。
協賛メーカー賞 |